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とあるJAZZ FESに、アマチュアバンドのゲストで参加した。
本番、なんだかあんまり本意な演奏ではなかったものの、アドリブはまあまあそれなりにやれたので、セーフかなあ、という感じだった。 終わって、他のバンドの演奏を聴いていると、メンバーが知らない女性を私のところへ連れて来た。なんでも、はるばる私の演奏を聴くために三重県から来たのだが、時間に間に合わなかった、と泣きそうになっていた。 え?三重県から? 一瞬耳を疑った。 「あの、○○○さんですか?ピアノの」 「ああ、はい。○○○です」 わあ、という感激とはにかみの表情で、おじぎする。 「間に合わなくて、すごくショックです」 「ああ、あの、私の演奏?」 「私の知人の親友から、あなたことを聞いてまして、今日はどうしても聞きたくて飛んで来たんです!なのにもうおわってしまったなんて」 あ?誰だろう。 「横浜で月一回ライブされてましたよね?」 「え?してません」 「あ、あれ?東京の方ですよね?」 「いいえ、○○在住です」 「あ?いつからjAZZpianoを始められたんですか?」 「jAZZはここ5年前くらいから勉強をはじめたンです。それまでは..........」 はやく、自分の勘違いに気づいてくれ。 私は祈る気持ちで、自分の経歴を話した。 「え?今おいくつなんですか?」 「3○です」 サバを読む気にもなれない。 私は、完璧に自分がその彼女の求める○○○というピアニストではないと確信していた。 ふと、一週間前、実行委員のK氏からのメールを思い出した。 『岐阜県のヤマダという女性から、問い合わせが入ってます。あなたに関する活動歴や情報をとても知りたがっているんですが、おしえてもいいでしょうか?』 正直、私はかけ出しのぺ−ぺ−である。本当に小さな範囲でしかまだ活動していないから、他県からの問い合わせということに面喰らってしまった。そして少し薄気味悪かったので、教えないでほしい、と返答した。 そういえばたしか、JAZZ FESのパンフには私の顔写真がバンドのメンバーの傍らに小さく載ってはいるが。 慌てて、インターネットで自分の名前を検索してみた。もしかすると誰か他に同姓同名のピアニストがいるのかもしれない。 が、検索されてあがったのは、私の関連するサイト意外には男性の劇壇俳優くらいだった。 私は彼女におずおずと尋ねた。 「あの、あなたのお名前は?」 「オカザキです」 違うひとである。 「劇壇俳優の人と、間違えてません?」 「だって、その人は、男ですよね」 あ、ちゃんと調べている。 だが、結婚している、といえば驚き、「独身だと思っていた」という。 年齢をいえば、驚いていたことを思うと、どうももっと年齢の若いピアニストと勘違いしているのではないか。 私は、酷なようだが本当のことを彼女は知るべきだ、と思い、告げた。 「同姓同名のピアニストが他にいるのかも知れません」 「私、ちゃんとネットで検索したんです。でも、黒川薫さんというピアニストは一人だけでした。だから、...」 もう、彼女は、私をその○○だと思って疑わないのだった。 ちゃんとネットで調べている、ということも、なんだか少し不可解だった。 彼女は○○○というピアニストに関して、よくはしらない状態で、三重から車を飛ばして来たのだ。 「今日は本当にショックです。残念です。」 まあ、そんな事をいわずに、これから、もっともっといろんな素晴らしいプロのミュージシャンが演奏しますから、楽しんで帰って下さいね? 私に言えるのは、それだけだった。 ふと、三重から車で、という言葉を思い出した。 おそるおそる、尋ねてみる。 「あの、今日帰られるんですよね?」 「はい、デも一応、途中で仮眠できるように車に布団つんできました!」 ショックである。 いったい、どんな素晴らしいピアニストと勘違いしているのだろう。 気を取り直して、 「まあ、これから、もっともっといろんな素晴らしいプロのミュージシャンが演奏しますから、楽しんで帰って下さいね?」 私に言えるのは、それだけだった。 インターネットマスメディアという媒体は、 プロもアマチュアも一線に並べてしまうマジックをひきおこすのかもしれない。 彼女が思う○○○と私が同一人物であるのかないのか。 家に帰ったら、もう一度調べてみよう、と思った。 #
by gentle-moon
| 2004-07-25 08:40
| ◆PLAYING
同居人の趣味に影響されて聴き始めて はや11年。 早いもので、その頃お腹にいたNAOは もうすぐ10歳になる。 最初は苦痛で苦痛でたまらなかったJAZZ。 いったい何がいいのさ、こんな音楽。 そもそもクラシックで育った私は、 その理解不能な音の羅列に 拒否反応をおこしていた。 「おねがいだから、胎教にワルイから、消して」 いくら頼んでも、夫は、家の中でも、車の中でも、 大音量でJAZZを聴きまくった。 コルトレーン マイルスデイビス キースジャレット キースに至っては あのどこからともなく漏れて来る奇怪な 唄?とも唸りともわからぬうめき声。 一度、車の中でキレた。 「JAZZ聴き続けるんなら、別れよう」 結果、夫は3時間くらい我慢しただけにとどまった。 キースが2、3年前に病から克服して出したアルバム 『THE MELODY AT NIGHT,WITH YOU』 もしあの頃、このアルバムを聴いていたら、 もう少しJAZZ嫌悪症が早く治っていたかもしれない。 #
by gentle-moon
| 2004-07-18 14:12
| ◆DIARY
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